2018年に入って仮想通貨という言葉もだいぶ認知されてきましたが、実際に取引を行っている割合はほんの数%ほどです。
ビットコインの価格は5月6日時点で100万円ほどになっていますが、アルトコインに関してはまだ10万円にも満たないものがほとんど。
アルトコインについてはビットコインほど認知度が高くないので、どういった通貨なのかを知らない人も多いかもしれません。
そこで今回は、アルトコインとビットコインの違い、今人気となっている通貨、どこで購入できるかなどをまとめて解説していこうと思います。
アルトコインとはそもそも何か?
ビットコインは数ある通貨の1つであり、アルトコインというのはその他の通貨全体の総称を意味しています。
2018年5月時点で仮想通貨は1,600種類以上も存在しています。
この1,600種類以上の通貨にはそれぞれ固有の名称が付いていますが、カテゴリーとしては全てアルトコインということになります。
なので「アルトコイン」という通貨が存在するのではなく、数多く存在する通貨の単なる総称だと覚えておきましょう。
アルトコインとビットコインの違い
まずビットコインもアルトコインも、基本的に「お金としての価値」があることには違いありません。
例えば1円や1ドルのようにビットコインには1BTC、アルトコインでも有名なイーサリアムなら1ETHなど、それぞれに対応した通貨単位が存在します。
ビットコインの特徴
- 仮想通貨の主軸となる通貨
- 海外送金が簡単でコストも安い
- 料金の決済に利用できる場所も増加中
- 需要と供給量が多く市場への影響が大きい
- ビットコインを使ってアルトコインを購入できる
アルトコインの特徴
- ビットコインのシステムを参考に作られた通貨
- ビットコインより処理スピードが早く即時決済が可能
- 革新的な機能性を持った通貨も多く存在している
- 1企業でも新通貨を作成できるので詐欺コインも存在する
- 需要と供給量がまだ低いので不安定要素も多い
そもそもビットコインは「ブロックチェーン」という技術によって、通貨価値が生まれた仮想通貨でもあります。
ブロックチェーンとは、世界的に広がる取引データの処理や管理を行うシステムであり、通貨価値を見出すサービスとして重要な機能を持っています。
ブロックチェーンについてもっと詳しく知りたいという方は、初心者向きに書かれた入門書である「いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン」の本が勉強しやすいかと思います。
アルトコインはこうした技術を応用して開発されているので、ビットコインにはない機能性や各通貨に固有の特徴があったりします。
ビットコインに比べるとまだまだ開発途上のものも多いですが、機能性は日々アップデートされていくので有用性が高まることに期待ができますね。
アルトコインは日々増え続けている
アルトコインの種類には制限がなく何かしらの通貨が開発されているので、1,600種類以上ある通貨からさらに増えていくことになります。
- プログラミング技術があれば誰でも新通貨を開発できる
- 新しい有用性を企業に示すことで融資を受けられる
- 有名になれば需要が高まり大きな利益が得られる
ビットコインの仕組みそのものは全て公開されているので、技術者であれば新しいアルトコインを作ることはできます。
そしてその作りだした通貨に有用性が認められれば、大手企業などと提携することも可能なので、そこから事業を拡大して実用化に向けて動けるようになります。
実用性に期待できる通貨は需要も高く、人気なアルトコインとなりやすい傾向があるので、そこから大きな利益を掴むことも可能でしょう。
エアドロップ(AirDrop)とは、仮想通貨(トークン)を無料配布することで参加者や保有者を増やし、知名度を高めることを目的としたもの。
エアドロップによって開発者は知名度が高まるメリットがあり、ユーザーにとっては仮想通貨を無料で受け取れるメリットがあります。
つまり、どちら側も損をすることがないので理にかなっている方法なんです。
そうして有名になったアルトコインは仮想通貨取引所に上場し、通貨売買が可能となって流動性が高まることで、市場規模を拡大させることに繋がります。
たしかにエアドロップによって顧客を集め、詐欺行為を行う悪いヤカラも存在します。
見極めとして、ウォレットの秘密鍵(パスワード)を聞いてくるエアドロップは100%詐欺です。
ハードフォークによる仮想通貨分裂もある
ハードフォークとは、取引量の増大による問題を解決するために、仮想通貨を旧ルールから新ルールへ分岐(分裂)し、新通貨に負荷を分散する仕組み。
よく似た「ソフトフォーク」がありますが、これは分裂ではなく通貨全体のルール変更を意味します。
つまり、1つの仮想通貨で取引量が膨大になってくると、分裂させて負荷を下げることでシステムの安定性を維持させることができるということですね。
ハードフォークされた通貨はもとあった通貨との互換性はなく、まったく新しい別の通貨として存在し続けることになります。
人気の高いアルトコインはどれ?
アルトコインの人気が高いかどうかは「時価総額」によって判断することができます。
時価総額が高いということは、それだけ取引量が多く流動性も高いことを意味するので、目安として一番判断しやすいものですね。
一応上記画像のビットコイン以外のアルトコイン9種類について簡単に紹介しておきますね。
時価総額2位:イーサリアム(ETH)
イーサリアムはアルトコインを代表する最も有名な通貨で、スマートコントラクト(契約・取引の自動化)を目的に開発されたコインです。
中央管理者を必要としない「分散型アプリケーション(DApps)」の形成を可能にする為、現在では仮想通貨を利用したゲームなどが数多く登場しています。
イーサリアムを利用したゲームについて気になる方は、こちらの記事が参考になるかと思います。
時価総額3位:リップル(XRP)
リップルは他の仮想通貨と違って中央管理者が存在し、リップル社が管理を行っていることが大きな特徴です。
このリップルは、銀行などの金融機関に関わる送金システムの改善を目的としたコインであり、高速かつ低コストでの送金を可能にしています。
簡単に言うと、リップルのネットワークをかけ橋(ブリッジ)として利用することで、従来よりも優れた送金が行えるというものですね。
時価総額4位:ビットコインキャッシュ(BCH)
ビットコインキャッシュは、ビットコインからハードフォーク(分裂)して生まれたコインなので、問題解決を目的としていずれは価値がさらに高まる可能性もあります。
このビットコインキャッシュは、データを処理するブロックサイズがビットコインより大きい為、取引量が多くなっても負荷に耐えられる特徴があります。
また、ビットコインと発行数量が同じなので流動性も高く、今後の展開次第ではビットコインに代わる通貨になるかもしれません。
時価総額5位:イオス(EOS)
イオスはイーサリアムと同様に、分散型アプリケーションを実行できるコインであり、人気アルトコインの1つとして上位に位置しています。
イオスの特徴はトランザクションの処理が非常に高速なことと、利用時の手数料が無料であることでしょう。
トランザクションとは、オンライン上で取引などを実行する際の処理システムのこと。
トランザクションの手数料はそこまで高くありませんが、取引回数が多い企業などには大きなメリットになります。
時価総額6位:ライトコイン(LTC)
ライトコインは、ビットコインの欠点を補うことを目的としたコインで、ビットコインが「金」ならライトコインは「銀」という認識になっています。
ビットコインは取引時の承認時間が10分ほどと、比較的長いことが欠点となっていますが、それを約2.5分で完了させることを可能にしたのがライトコインです。
発行数量もビットコインの4倍ほどあり、処理能力が高いライトコインならより多くの取引が行える上、送金コストも安いので安定した人気を確保していますね。
時価総額7位:カルダノ エイダコイン(ADA)
カルダノ エイダコインはイーサリアムの開発者によって作られたコインで、「カルダノ財団」が中心に運営・管理を行っています。
名前が特徴的ですが、由来は天才貴族女性「エイダ・ラブレス」のエイダにちなんでいるので、基本はエイダコインと呼ばれることが多いですね。
このエイダコインにはイーサリアム同様に、スマートコントラクトが実装されているので、アプリケーション開発も可能です。
また、迅速で強固なセキュリティ環境での送金システムを有する通貨でもあり、今後は日本のATMでの引き出し、デビットカードによる支払いなどが開始されるようです。
時価総額8位:ステラ(XLM)
ステラはリップルをベースとして開発されているコインなので、世界的な送金・決済システムを構築することを目指しています。
リップルのシステムは大手金融機関向けという印象がありますが、ステラの場合は個人向けを対象にしたシステムとなっています。
その為、大金を送金するというよりは、少額の送金や決済に対する個人利用に特化している面がありますね。
時価総額9位:アイオタ(MIOTA)
アイオタは送金手数料を必要とせず、デバイス間のやり取り(通信や記録など)を最適化する目的で開発されたコインです。
この「デバイス間」というのは「IoT」をターゲットにしています。
IoTとは「Internet of Things」の略称で、パソコンやスマホのデバイスだけでなく、日々の生活に関わるモノをネット環境に繋げることで、利便性を高める革新的な仕組みのこと。
もともとIoTにはセキュリティ面の不安がありましたが、アイオタのブロックチェーン技術によってネットワークが強化され、安心したデータ通信が行えるようになります。
デバイス間の送金手数料もかからないメリットも大きいですね。
時価総額10位:トロン(TRX)
トロンはエンターテイメントに特化した開発を目的とするコインで、無料コンテンツ(Youtubeなど)の仕組みを構築する通貨です。
通常であればコンテンツ(動画など)の配信を確認するためには、Youtubeなどを利用するしかありませんが、トロンのブロックチェーン技術を使うことで自由に再生または投稿を可能とします。
コンテンツが面白いと評価されれば「いいね!」などの代わりに、投げ銭(コイン)という形でトロンを渡せるようになるので、エンターテイメント業界の活性化にも繋がります。
アルトコインはどこで買える?
- イーサリアム(ETH):時価総額2位
- リップル(XRP):時価総額3位
- ビットコインキャッシュ:時価総額4位
時価総額はその通貨の信用性にも直結しているところがあるので、アルトコインを初めて購入するならできるだけ上位の方がいいでしょう。
上記アルトコインを購入するにはまず仮想通貨取引所への登録が必要ですが、銀行の口座開設をするような感じになります。
国内でも人気の高い取引所は以下の3つ。
ビットフライヤーは手数料が割高になりますが安全性が抜群に高い取引所。
ザイフは手数料が安く自動で毎月積立ができる取引所。
ビットバンクはリップルを扱う数少ない取引所です。
リップルは現状ビットフライヤーとザイフでは取り扱っていません。
仮想通貨を始める上では取引所選びもかなり重要になってくるので、まずはこの辺から始められるのがいいかと思います。
\安全性No.1!ビットフライヤー/
\手数料が割安!ザイフ/
\リップルが国内で買える!ビットバンク/
アルトコインのまとめ
アルトコインはビットコインと比べると取引量がまだまだ少ないので、これから伸びてくる通貨はたくさんあります。
ただ、仮想通貨への参入者が増えることで流動性も次第に高まっていく為、大きな価格変動が起きる可能性も十分考えられます。
大きな利益が得られる半面、損失リスクもしっかり理解して余裕のある範囲でアルトコインに投資していきましょう。