失業保険は職場を退職後にハローワークで手続きを行い、職員の説明通りに進めていけば給付金を貰うことができます。
ですがそこで1つ問題なのが、「失業認定申請書」に自分が行った求職活動実績を記載して提出しなければなりません。
これは適当な内容や嘘偽りのある内容を記載すると、失業保険を受け取れないだけでなく「不正受給」として処分される場合があります。
自己都合で退職した若年層の方の多くは、ひとまず給付金を受給するために失業保険の求職活動を証明する実績作りを行っていく必要があります。
各都道府県が管轄するハローワークによって、求職活動実績の対象となる内容も多少変わってくるので、何をすればいいのか悩まれることもあるでしょう。
そこで私自身が実際に行った経験をもとに、求職活動を乗り切るための最も簡単な方法をご紹介します。
【重要】失業保険の不正受給についてまず知っておこう
まずは失業保険を受給するにあたって、不正受給の対象になるとどういった処罰が課せられるのかを把握しておきましょう。
そもそも不正受給とは、給付金を受け取ることができないにも関わらず、偽りまたは不正な手段によって失業保険を受給しようとする行為そものもを意味します。
なので実際に支給を受けたかどうかは関係なく、その行為を行った時点で不正受給と見なされる可能性があります。
一例をご紹介すると、
- 実績がないにも関わらず失業認定申請書に虚偽の内容を記載して申告した場合
- 偽った離職票(離職理由も含む)を提出した場合
- 働いた事実及び収入を隠したり偽って申告した場合
こういったものなどが該当します。
失業保険の不正受給における処罰
もし不正受給の対象となってしまった場合は、以下の処罰が課せられます。
- 支給停止
- 返還命令
- 納付命令
「支給停止」はその日以後の失業保険給付の支給が停止し、受給する権利がなくなります。
「返還命令」は不正に受給していた給付金は、全額返還しなければなりません。
「納付命令」は不正に受給していた金額を全額返還するとともに、その金額の2倍に相当する額をさらに納めなければなりません。
返還金などの納入を怠ると財産の差押えや、悪質な場合は詐欺罪等で処罰される可能性もあるので、失業保険はルールを正しく守って受給するようにしましょう。
失業保険の求職活動実績を最も簡単に作る方法
求職活動実績は管轄するハローワークによって、認定されるものとそうでないものが違ってくる場合があります。
基本的に活動実績として認められているものは、以下の内容になります。
- 求人への応募(事実確認を行う場合あり)
- ハローワークなどが行う職業相談・職業紹介
- ハローワークなどが行う各種講習・セミナーの受講
- 公的機関などが行う個別相談ができる企業説明会等の受講・参加
- 各種国家試験や検定などの資格試験の受験
よくハローワークで求人情報を閲覧しただけで実績になるという情報を見かけますが、私が実際に行った滋賀県のハローワークでは、実績として認められませんでした。
失業保険の受給者に渡される表紙が黄色い「受給資格者のしおり」に記載されているので、詳しい内容が知りたい方は確認しておきましょう。
以上の活動実績内容から私が最もおすすめするのは「職業相談」になります。
ハローワークの職業相談とは?
ハローワークの職業相談は「ハローワークカード」があれば、いつでも相談を行うことができます。
職業相談を申し出る場合はハローワークカードを受付に提示して確認してもらい、自分の順番を待つことになります。
特に決まった相談をするのでなければ、必要となるものは認定のハンコを押してもらうための「雇用保険受給資格者証」だけです。
職員との相談は私の場合であれば「5分~10分程度」で終わる感じだったので、そんなに長々と話すことはないと思います。
職員の方が無理に就職をすすめてくることはありませんし、対応も丁寧なので気負いせずに気軽な気持ちで相談されるのがいいでしょう。
職業相談で求職活動実績を作る具体的な方法
実際に職業相談をするとなると、不安になるのが企業への応募や面接をする流れになることではないでしょうか。
今すぐ就職する意思があるなら問題ありませんが、失業保険の給付が目的であるなら無難にこなして実績を作る必要があります。
方法といっても難しいことをするわけではなく、相談内容を絞り切らないようにするだけの簡単なものです。
職業相談の際は求人検索などで資料を用意する必要はないので、ほとんどノープランの状態のままでも大丈夫です。
実際に私も求人検索は一回も使わずに、手ぶらの状態で職業相談を受けていました。
相談内容で意識することは、1企業に対する質問ではなく職業や業種から考えた質問をすることが効率的です。
例えば、「製造業に興味があるのでこの近辺に募集している企業はありますか?」や「未経験・資格なしでもできる業種はありますか?」といった内容になります。
そうすれば職員の方がパソコンでその条件に見合う求人を検索して、プリントアウトしてくれるので「検討してみます!」といった感じで職業相談は終了します。
これでだけで求職活動実績を簡単に1つ作ることができます。
職業相談時の質問内容や回答が気になる方は、以下の記事内でまとめているのでよかったら参考にして下さいね。
実績作りのために職業相談を効率良く行うには?
失業保険を受給するためには、認定日までに求職活動実績が「2回」必要になってきます。
給付期間が「90日間」ある方であれば、4ヶ月(4回)に分けて給付金が支給される仕組みになっているので、合計8回の求職活動実績が必要になります。
この実績8回を全て職業相談で作る場合は、認定日でハローワークへ行った際に職業相談も同時に行うのが効率的と言えますね。
仮に4回ある認定日とは別の日に相談を行った場合は、合計12回もハローワークに行かなければなりません。
管轄するハローワークの場所がお住まいの近くにない方もいるんじゃないかと思います。
認定日は基本的に変更できないので、認定を受けるためだけに出掛けるのは時間のムダにもなりますよね。
であれば認定を受けた後に職業相談も行った方が時間の有効活用になりますし、次回の認定日までにあと1回実績を作るだけでよくなります。
この方法ならスムーズに失業保険を受給することができるかと思います。
求職活動実績を自宅に居ながら手軽に作りたい方は
職業相談はハローワークまで行く必要があるので、簡単に実績が作れるといっても近場になければ、移動時間もかかってしまうので少し面倒ですよね…
そんな場合は労働派遣事業者の1つである「リクルートスタッフィング」を利用して、電話相談を受けるのがいいかと思います。
リクルートスタッフィングは、マンパワーやアデコなどのようないわゆる派遣会社ですね。
登録会のように来社しなくてもネット上から簡単にオンライン登録することが可能です。
また、一般的な転職支援会社(マイナビなど)だと、職歴なんかを詳しく記入する手間がかかりますが、派遣会社は要点のみなので比較的簡単にオンライン登録できます。
リクルートスタッフィングに登録後は、求人内容の詳細を電話で確認して相談を受けることで、1回の求職活動実績を作ることができます。
求人にエントリーする必要はないので、情報収集を目的として気軽に電話相談してみるのがいいかもしれません。
ただ、注意点として通うことになるハローワークで、派遣会社の電話相談も活動実績に該当するのかをまず確認するようにして下さいね。
電話相談による求職活動証明として、「派遣会社名」「企業名」などが必要になるかと思います。
管轄するハローワークによって異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
▼電話相談で求職活動実績を作る▼
失業保険を貰いつつ転職先も効率よく探すなら
ハローワークの職業相談や、リクルートスタッフィングの電話相談などで活動実績を作り、失業保険を手軽に受け取りながら転職もしっかり考えたい方もいますよね。
そんなときにはハローワークで相談するよりも、「転職サイト」や「転職エージェント」を利用する人は多いかと思います。
ですが、一般的な転職サイトだと「求人数が多すぎる…」と探すのが大変だったり、転職エージェントは「自分のペースで行動できない…」という悩みが出てきます。
もちろんそれぞれにメリットはありますが、できれば自分にマッチングする求人だけに絞りつつ、無理なくマイペースに転職活動を進めたいものですよね。
そんな方向けにおすすめしたいのが「ミイダス」という転職アプリサービスです。
このミイダスは転職サイト「DODA」を運営するパーソルキャリアが分社化を行い、2019年4月よりミイダス株式会社が提供する転職支援サービス。
市場価値(適正年収)をすぐに診断できるほか、面接確約オファーのみが届くので転職活動にも便利ですね。
ミイダスの主な特徴を簡単にご紹介しておくと、
- 自分の適正年収を無料診断できる
- 面接確約オファーがすぐに届く
- 無料会員登録でオファーに応募可能
- 非公開求人あり
- マッチング率が高い求人が掲載される
市場価値は、自分の能力値から想定できる年収を200万人の年収データから算出してくれるので、転職を行う上でも重要な目安となります。
また、ミイダスは求人をイチから探す手間もないため、効率良く進めることができるのも特徴です。
届いたオファーの詳細は無料会員登録しないと見ることはできませんが、無料診断だけなら5分もあればできるので、転職を検討される方は活用されてみて下さいね。
今の自分の価値はどれくらいなのか、とりあえずミイダスで確認してみるだけでもいいかと思いますよ!
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失業保険の求職活動実績作りまとめ
インターネットの求人検索だけで実績となる場合はそれに越したことはありません。
ただ、私のように実績に含まれないハローワークでは、失業保険を受けるための実績作りで悩むこともあるでしょう。
職業相談はそんなときにはもってこいの方法ですし、最も簡単に求職活動を乗り切ることができます!
求職活動実績を作るのはなかなか面倒なことではありますが、それは本来できるだけ失業者が早く就職できるようにするための支援です。
失業保険は就職活動に専念できるように国が支援している給付金になるので、あくまでも「再就職」を目的としたお金であるということを把握しておきましょう。
とはいえ、前職でストレスや精神的苦痛を抱えていた方は、一定期間の休養を取ることも大事です。
精神面を安定させる意味でも、ありがたく失業保険は受け取っておきましょう。
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