会社員・サラリーマンや主婦・学生など、ブログで副収入を得ている方は結構いるんじゃないかと思います。
ブログは副業としても人気がありますし、1年ほど本気で頑張れば月数万円を稼ぐことも十分可能です。
ですが、ブログから発生した収入には税金がかかるので、確定申告を行うことが必要になります。
ブログ収入なら申告しなくてもバレないんじゃ…と考える方もいますが、お金を稼いでいるなら必ず申告するようにしましょう。
そこで今回は、ブログで収入を得たときに知っておくべき「税金の知識」を解説していきます。
【この記事の要点まとめ】
- 本業だと年間所得38万円を超えたら確定申告
- 副業だと年間所得20万円を超えたら確定申告
- ブログ収入が1円でも発生したら住民税申告
▼確定申告は会計freeeが便利▼
ブログ収入があると税金を支払う必要あり
ブログの主な収入源としては、アフィリエイトやGoogleアドセンスによる広告収入になるかと思います。
専業主婦や学生がお小遣い稼ぎとして始めたり、サラリーマンが副業として始める方も多いですよね。
ブログ運営の開始当初はほとんど収益がないに等しいですが、運営を続けていくうちに収入が得られるようになってきます。
ブログ収入があると一般的な「給与所得」を得ている人と同じように、税金の支払い義務が発生します。
ここで納税をしっかり行っていない場合は、脱税となって国からペナルティーを受けることになります。
ブログから収入が発生したら、そのまま放置せずに「確定申告」の準備を始めていきましょう。
ブログ収入が発生したら基本的に確定申告が必要
確定申告とは、その年の1月1日~12月31日までの所得を計算し、国に納めるべき税金額を確定させることです。
ここで言う「所得」とは、ブログ収入から経費や控除等を差し引いた金額のことですね。
会社員やサラリーマンの場合は、会社側が行ってくれる年末調整が確定申告の代わりになります。
ですが、ブログ収入に関しては自分で計算することになるため、原則として確定申告をする必要があります。
ブログ収入は申告しないとバレる
アフィリエイトをやっている方は、必ずと言っていいほど「ASP」を利用していますよね。
広告収入が発生した場合はASPを通して振り込まれることになりますが、こうした企業は「振込情報」を税務署にしっかり提出しています。
なので、振り込みがあったにも関わらず申告していない人がいると、すぐにバレてしまうというわけです。
ブログはネットビジネスだし、別に申告しなくてもバレないだろう…という甘い考えは捨てましょう。
ブログ収入は専業か副業かで計算が違ってくる
専業としてブログ収入を得ている人と、本業とは別に副業としてブログ収入を得ている人がいます。
専業はいわゆる「ブログ収入で生計を立てている人」のことを指しますね。
この「専業」であるか「副業」であるかで税金計算が全く違ってきます。
確定申告が必要になる金額の最低ラインが違う
- 専業:年間所得が38万円を超えたとき
- 副業:年間所得が20万円を超えたとき
※所得=収入-経費・控除等
このように専業ブロガーとして収入を得ている場合と、本業の収入を得ながら副業でブログ収入もある場合では金額に差があります。
一般的には会社員として給与所得を貰いつつ、ブログからも少し収入があるといった方が多いかもしれません。
なので、年間20万円以下なら確定申告はしなくていい、ということを一度は聞いたことがあるかと思います。
これは厳密に言うと、副業収入が年間20万円を超えていなければ、税務署に確定申告書類を提出する必要はないということですね。
後述しますが、ブログから副業収入が1円でも発生していたら「住民税申告」が別途必要になります。
ここはよく勘違いされるところなので、十分注意しておきましょう。
青色申告できるのは基本的にブログが本業の場合のみ
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。
どちらの申告であっても帳簿を付ける必要がありますが、青色申告であれば65万円特別控除を受けられることが大きなメリットです。
ですが、青色申告で提出するには「事業所得」であることが条件です。
ブログ収入はどの所得に該当するかというと、本業で行っているか副業で行っているかで以下のようなケースになります。
- 本業:事業所得
- 副業:雑所得
本業と同等以上にブログ運営に労力を割いていたり、安定的な収入を継続的に得ている場合は副業であっても事業所得として認められる可能性はあります。
ただ、副業ブログの多くは雑所得として申告することになりますね。
会社員として給料を貰いながらのブログ運営では、かけられる時間にも限界がありますし、本業よりも安定した収入を得ることは難しいでしょう。
ちなみに、青色申告をするためには「開業届」等を税務署に提出しておく必要があります。
副業ブログは年間所得が20万円以下でも住民税申告が必要
本業が会社員・サラリーマンであったり、主婦・学生がアルバイト・パートをしつつ、ブログで副業収入を得ている場合は「住民税」に注意が必要です。
先にご紹介したように、副業収入が年間20万円以下であれば確定申告は不要になります。
ただこれは、あくまでも「所得税」の支払いがないだけで、市区町村に支払う「住民税」は所得額に関わらず納税の義務が発生します。
税務署に確定申告を行っている場合は、市区町村の役所にその情報が共有されるので、住民税申告を行う必要はありません。
ですが、ブログで稼いだ副業収入が年間20万円以下だった場合は、確定申告が不要になるので「住民税の申告漏れ」になる可能性があります。
これはとてもややこしい部分ですが、申告漏れにならないよう気をつけましょう。
なお、住民税の申告は市役所の市民税課で手続きを行うことが可能です。
副業が会社にバレる原因の多くは住民税
会社員・サラリーマンとして本業がある方は、住民税の支払いを会社側が行ってくれます。
ここでブログの副業収入があると、市役所から住民税の通知が会社へ直接届くことになり、副業の雑所得が含まれて会社が支払う住民税が増えることに…
これが会社にバレてしまう大半の理由ですね。
住民税の納税方法は、基本的に給与から天引きされる「特別徴収」になるため、バレるリスクを減らすには個人で納める「普通徴収」に切り替えが必要です。
これによって本業の給与所得分は天引き、副業ブログの雑所得分は自分で納付することができます。
普通徴収の手続きは書類に「〇」を記入するだけですが、できれば職員にブログ収入が会社に通知されたくない趣旨を伝えておくといいですね。
ブログ収入にはどんな税金がかかるのか?
基本的には会社員・サラリーマンと変わらず所得税・住民税が主な税金ですが、ブログが専業になると色々と税金がかかってきます。
- 所得税
- 住民税
- 個人事業税
- 消費税
- 保険税
- 年金税
- 固定資産税
個人事業主やフリーランスとしてブログを運営される方は、これから税金面で苦労することも増えるかと思います。
私の場合はブログを本業として活動していますが、1年目を迎えたときの支払う税金額を知ったときは驚愕でした。
年間所得の約半数に迫るほどの税額でしたからね…
ブログを副業としてお小遣いを稼ぐ程度であればそれほど税金はかかりませんが、稼いだ金額が大きくなってくると税負担も当然大きくなります。
特に今後独立も視野に入れてブログ運営をされる方は、早めに税金への理解を深めておくことをおすすめします。
フリーランス・個人事業主の税金については、以下の記事で詳しく解説しているので興味がある方は参考にして頂ければと。
ブログ収入の確定申告は難しい?
確定申告は、その年の1月1日~12月31日までの所得を計算し、翌年の2月18日~3月15日までに申請手続きをするのが原則です。
期限内に申告を忘れてしまっても「期限後申告」することもできますが、延滞税が加算される場合もあります。
なので申告期限内にしっかり提出できるよう、定期的にブログ収入(売上)や必要経費などの管理を行っておくのが望ましいですね。
特にブログ関連で使用したお金のレシートや領収書など、後々になってからでは管理が大変になるため、こまめに仕分け・保管しておくといいでしょう。
また、確定申告を行うまでのステップは以下のような感じです。
- 年間のブログ収入を計算する
- かかった経費・控除額を計算する
- 計算した内容をもとに確定申告書類を作成する
- 確定申告書類を税務署に提出する
確定申告を「青色申告」で行いたい方は、あらかじめ税務署に「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出が必要になります。
ブログ収入を開業年度から青色申告する場合は、開業から2ヶ月以内または青色申告したい年の3月15日までに提出しないといけません。
書類の作成方法なんてわからない…という方は、「開業freee」を使えば誰でも簡単に必要書類を無料作成できますよ。
確定申告書類の作成は会計ソフトを活用するのがおすすめ
今までに確定申告の経験がないブロガーさんだと、自力で書類を作成するのは難しいイメージがありますよね。
実際に私自身もイチから自分で作成するなんてまず無理だと思いました。笑
そもそも帳簿の付け方自体どうすればいいかわからないレベルでしたし、帳簿の難易度が上がる青色申告はさらにハードルが高い…
そこで確定申告初心者におすすめなのが「会計ソフト」になりますね。
オンライン上で気軽に入力・管理でき、家計簿を付けるような感覚で作成できるので活用しない手はありません。
会計ソフトは色々ありますが、私が実際に利用しているのは「会計freee」です。
銀行口座と連携させることで自動入力できたり、レシート・領収書も自動解析してくれるので便利ですね。
確定申告書類は簡単な質問に回答していくだけで作成できるので、あれこれ悩む心配はありません。
会計freeeは月額980円(税抜)がかかりますが、データ入力や書類作成などは無料から使うこともできます。
会計freeeの料金はブログの経費にもなるので、ムダになることはありませんよ!
ブログ収入の所得計算で注意すべきこと
ブログ収入の計算時に悩むことが多いのは、確定した段階で計上するのか振り込まれた段階で計上するのかだと思います。
特にアフィリエイトの場合は、報酬確定から1~2ヶ月遅れで振り込まれるASPがほとんど。
12月に確定した報酬は翌年に振り込まれるわけですが、これは前年のブログ収入として計上することになります。
確定申告は1月~12月分の確定した売り上げを集計するため、所得計算を行うときは注意しておきましょう。
また、Googleアドセンスでは8,000円に達するまで実際に振り込まれませんが、収益が発生しているなら所得として計上します。
ブログ収入は振込ベースではなく「確定ベース」で集計すると理解しておいて下さいね。
ブログ収入が増えてきたら節税も検討していこう
ブログ収入がある程度増えてくると同時に税金の負担も大きくなってきます。
より多くのお金を残すためには、節税についても考えておくことが重要ですね。
特に個人事業主・フリーランスとしてブログ収入を得るなら、毎年支払う税金額も多くなるので節税対策は必須と言えます。
節税対策としては、
- 青色申告特別控除
- 青色申告専従者控除
- 必要経費
- iDeCo(イデコ)
- 小規模企業共済
- 国民健康保険組合
- 国民年金まとめ払い
- ふるさと納税
- 経営セーフティ共済
- 法人化
これらの中から検討していくのがいいかと思います。
節税対策の詳しい内容は以下の記事にまとめているので、よければ参考にされてみて下さい。
まとめ:ブログ収入があるなら確定申告を忘れずに
- 本業だと年間所得38万円を超えたら確定申告
- 副業だと年間所得20万円を超えたら確定申告
- ブログ収入が1円でも発生したら住民税申告
ブログ収入がない時期は税金について気にする心配はありませんが、少しでも稼げるようになったら住民税申告が必要になってきます。
副業ブログの場合は年間20万円を超えると確定申告が必要になるので、住民税に加えて所得税の支払いも発生します。
ブログ運営の経歴が浅い方はこうした税金事情を見落としがちですし、無申告とならないよう気をつけておきたいところですね。
また、ブログ運営を重ねるごとに収入が多くなり、本業として活動したい…と考えていたり、青色申告で65万円特別控除を受けたい…と考えている方もいますよね。
そういった場合は自力で必要書類を作成することは難しいため、「開業freee」や「会計freee」のサービスを活用するのがおすすめです。
ブログ収入を得ている方は、税金と上手く向き合いつつ運営を続けていきましょう。
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