2018年2月あたりから「ブロックチェーンゲーム」という言葉をよく聞くようになりましたが、まだまだ知られていない方でしょう。
ただ、ブロックチェーンゲームとは一体どんなゲームなのかが気になっている人も多いはず!
そもそもブロックチェーンは革新的な技術として仮想通貨の軸となっているシステムですが、注目されている一方でまだ未知な部分も多いんです。
そんなブロックチェーン技術を使ってすでに数多くのゲームが開発されていて、現在では育成バトルRPGの「マイクリ(My Crypto Heroes)」が人気ですね。
とはいえ、ブロックチェーンゲームといってもどんなものなのか、従来のゲームアプリ(スマホゲーム)と何が違うのかがイマイチわからない人も多いはず。
そこで今回はその辺のことを詳しく解説していくとともに、今後の将来性についても考えてみようと思います。
そもそもブロックチェーンゲームとはなに?
まずブロックチェーンそのものがわからないという人もいるでしょうし、簡単に説明しておきますね。
ブロックチェーンとは、中央管理者のいない不特定多数でネットワーク情報を保管・管理するシステムのことです。
そして記録されていく情報は1つのブロックごとに積み上がっていき、それらが永遠と繋がる様子からブロックチェーンという名になっています。
つまりブロックチェーンゲームとは、そのシステムの上で動くゲームのことを意味しますね。
ブロックチェーンゲームの特徴について
ブロックチェーンゲームは、DApps(分散型アプリケーション)ゲームとも言われていて、以下のような特徴を持っています。
- コントロール主体がなくシステムは自動化されている
- トークンの利用によってアセット(資産)化される
- 仮想通貨がゲーム内通貨として利用される
DAppsはブロックチェーン上で動いているので、中央管理者を持たない「非中央集権的」なものになります。
簡単に言うと、株式会社のような企業が提供している「中央集権的」サービスではないということですね。
これだと運営元によって不正操作などがほぼできません。
また、ブロックチェーンゲームでは仮想通貨の一種である「トークン」が利用されている為、資産となって残り続けるものになります。
なので例えゲームがなくなってしまっても、システム上はトークンを失うことはないことを意味します。
ブロックチェーンゲームは仮想通貨を利用することが基本ですが、現状ではイーサリアム(ETH)のシステム上で開発されているものが多いですね。
そのため、ゲーム内通貨として使えるのは「イーサリアムのみ」になることがほとんどです。
ここまでブロックチェーンゲームについて簡単にまとめましたが、基本的な仕組みはこんな感じになっていますね。
従来のゲームアプリとの違いについて
従来のゲームアプリ(スマホゲーム)とは非中央集権ではなく、ゲーム運営会社などによって提供されている「中央集権」のサービスのことを指します。
一般的にスマホで遊べるソーシャルゲームなどがそれにあたりますが、それぞれが持つ特徴から違いを見てみましょう。
従来のゲームアプリ(スマホゲーム)
- 中央集権なので運営元に操作される可能性がある
- ゲーム内通貨は日本円で購入できるが換金はできない
- ゲームがなくなると管理データも全て失う
- 獲得したアイテムなどをユーザー同士で売買できない
ブロックチェーンゲーム(DAppsゲーム)
- 非中央集権の自動化システムによって不正が難しい
- ゲーム内通貨は仮想通貨を利用しているので換金可能
- ゲームがなくなってもアセット(資産)は残る
- 獲得したアイテムなどはユーザー同士で売買可能
このようにブロックチェーンゲームには、従来のゲームアプリではできないような大きなメリットがあります。
特に大きな違いとしては、「リアルマネートレード」をゲーム内で行うことができることでしょう。
従来のゲームの場合は、日本円でゲーム内通貨を購入してレアアイテムをゲットしても、それをユーザー同士で直接売買することはできません。
もちろんそれを日本円に換金することもできませんよね。
ですが、ブロックチェーンゲームでは仮想通貨を使ってアイテムなどを購入した場合、それをゲーム内で売買することができるので、売れればもちろん利益になります。
そしてトークンとして資産にもなるので価値がなくなることはほぼなく、仮想通貨を利用しているので取引所で換金することも可能です。
ブロックチェーンゲームの人気が下がると、アセット(資産)の価値が下がる場合はあります。
遊ぶプレイヤー人口が多くなって人気があるゲームは、アイテムなどが高額で売買されることもあり、資産価値は大きく変動する可能性があります。
ブロックチェーンゲームの人気にも左右されるところはありますが、遊びながら大きくお金を稼げる要素もある夢のようなシステムですね。
今まで課金したものがまたお金となって返ってくるわけですから、ゲームに課金してアイテムなどを集める意味も出てきます。
すでに様々なブロックチェーンゲームのアセットが売買されている
ブロックチェーンゲームのアセットは、OpenSea(オープンシー)というマーケットプレイス(取引サイト)で主に売買されています。
ちなみに、OpenSeaもイーサリアム上で構築されているアプリケーションです。
ここでは国内外問わず色々なブロックチェーンゲームのアセットが取引されていて、イーサリアムで買ったり売ったりできます。
基本的に個人間トレードになるため、所有アセットの価格設定や販売期間などは自分で任意に決めることが可能。
つまり、特定のアセットが欲しいユーザーにとっては、高額に設定しても購入される可能性がありますね。
例えばブロックチェーンゲームの「マイクリ」では、過去にヒーローアセットが47ETHで売買されたことも。
2019年8月11日現在のイーサリアム価格は「1ETH=約22,000円」なので、ヒーロー1体が100万円相当で買われたことになります。
もちろんレアリティの高さで売れる価格は違いますが、低レアリティでも数千円で取引されることも多いですね。
OpenSeaで売買できるのは「ERC721トークン」という代替不可の固有トークンで、ゲーム中で手に入れることもできます。
なので、ブロックチェーンゲームをプレイして入手したアセット(ERC721トークン)を、OpenSeaなどのマーケットで売ってETHを増やすことが可能です。
増えたETHは仮想通貨取引所で日本円に交換すれば、ブロックチェーンゲームでお金を稼げるという流れですね。
個人的には従来のゲームアプリで遊ぶより、とても魅力的に感じますね。
どんなブロックチェーンゲームで遊べるのか
ブロックチェーンゲームとしてすでにリリースされているものや、まだ事前登録の段階のものまで合わせると20種類以上のゲームが存在します。
中でも特に知られている注目ゲームを簡単にまとめてみました。
- My Crypto Heroes:ヒーロー育成バトルRPG
- Contract Servant:カードゲーム
- CryptoSpells:カードゲーム
- Gods Unchained:eSports & カードゲーム
- Cryptokitties:暗号猫の育成ゲーム
- Etheremon:イーサーモンスターの育成ゲーム
- Axie Infinity:ペットの育成・バトルゲーム
- NovaBlitz:本格カードゲーム
Cryptokittiesはブロックチェーンゲームの中でも人気が高かったですが、現在は「マイクリ(My Crypto Heroes)」が強いですね。
マイクリは2018年11月30日に正式リリースされて、年末年始に業界初となる「テレビCM」も放送されました。
あとカードゲームだと「コンサヴァ(Contract Servant)」、「クリスペ(CryptoSpells)」、「Gods Unchained」あたりですね。
ここでは参考までに、人気を集めている「マイクリ」とeSportsに期待される「Gods Unchained」を簡単にご紹介しておきます。
ヒーロー育成バトルRPG「マイクリ」
マイクリは、スマホ・PCで利用できるオートバトルタイプの遊びやすいゲームです。
歴史上の英雄ヒーローたちを使って、クエストに挑戦しながらアイテムの獲得や育成・強化を目指します。
ユーザー間でのデュエルイベントも定期開催されているので、育てたヒーローでバトルを楽しむこともできます。
他にもランド戦などの国別対抗バトルもあり、個人的にはとても面白いと感じたブロックチェーンゲームですね。
初期状態でヒーローが3体貰えるので、誰でも気軽にゲーム参加できる内容になっていることもありがたいところ。
マイクリアプリも提供されているので、誰でも気軽に始めることができますよ。
eSports & カードゲーム「Gods Unchained」
Gods Unchained(ゴッズアンチェインド)はまだリリース前ですが、世界初のeSportsによる大会が予定されているTCG(トレーディングカードゲーム)。
クオリティの高いデザインや引き込まれる世界観など、他のTCGを圧倒する期待感を集めている注目ゲーム。
現在はカードパックがプレセール中ですが、たった1枚のカードが146ETH(約580万円)で落札されるほど。
それだけブロックチェーンゲームのeSportsによる期待感が高いことが見て取れます。
カードゲームとしては、コンサヴァ・クリスペに続いて期待されている方も多いですね。
ただ、海外発のブロックチェーンゲームなので、現状だと日本発のマイクリの方が遊びやすいかと思います。
ブロックチェーンゲームの将来性は?
ここはあくまでも個人的見解ですが、ブロックチェーンの仕組みや仮想通貨の有用性を考えれば、これからもブロックチェーンゲームの需要は拡大すると思っています。
現段階では不安定要素も多かったり、ゲーム自体も遊ぶ機能が少なかったりと、従来のゲームアプリの方が面白さで考えたら上になるでしょう。
ですが、あと数年もすればブロックチェーンが定着してきて仮想通貨も一般的なものになり、トークンの実用性も高まるんじゃないでしょうか。
そうなったら、ゲーム内のトークン(資産)を使って買い物をしたり、毎月の固定費をトークンで支払ったり、給料をトークンで受け取るようなことが現実的になります。
こんな時代になれば、おそらくみんなブロックチェーンゲームをしてトークンを稼ぎながら、自分の資産を増やしているんじゃないですかね。笑
ゲームで遊んで給料を貰うという日も近いのかもしれません。
遊んで楽しんでお金を稼ぐとか夢物語のように感じますが、仮想通貨に関しては私が思うにもうその次元に到達できる力を持っているんじゃないかと考えています。
目先のことを考えると不安になることはもちろんありますが、未来を見据えれば期待感しかありません。
ブロックチェーンゲームで遊ぶにはイーサリアムが必要
ブロックチェーンゲームで遊ぶためには、まずイーサリアムを用意しないと始まりません。
ゲーム内のキャラクターやアイテムの購入、ミニゲームの参加費やユーザー間での売買など、すべてイーサリアムを使って行うことになります。
なお、ゲーム内で獲得した賞金などは、イーサリアムとして現金化することができます。
イーサリアムを購入するならどこがいい?
イーサリアムは基本的にどこの仮想通貨取引所でも購入することができますが、取引所によっては手数料が割高になってしまうところも…
個人的には手数料が安くセキュリティにも定評があった「ビットポイント」を使っていましたが、ハッキング被害があったので今はまだ使えません…
なので、現状だと「コインチェック」「ビットバンク」「リキッド」が選択肢になってきます。
よく仮想通貨取引所としておすすめされている「DMM」「GMO」はレバレッジ取引がメインなので、ブロックチェーンゲームが目的なら他社の方がいいですね。
使用感で選ぶならコインチェックですし、割安感で選ぶならビットバンク、送金手数料を無料にしたいならリキッドという感じです。
私は不正送金対策が比較的しっかりされているリキッドをメインに使っています。
仮想通貨取引所を利用する場合は、セキュリティが強固であってもハッキングリスクがゼロではありません。
そのため、保有通貨は基本的に自分のウォレットへ移しておくことをおすすめします。
イーサリアム(ETH)ウォレットも用意しよう
ブロックチェーンゲームでイーサリアムを使うには、「MetaMask(メタマスク)」というETH専用ウォレットが基本的に必要になります。
ただ、マイクリの場合であれば「マイクリApp」というアプリでETHウォレットも作成できるので、メタマスクを用意する必要はありません。
メタマスク導入は初心者の人には少しハードルが高いため、まずは手軽なマイクリで遊んでみるのがいいかと思いますよ。
ブロックチェーンゲームのまとめ
「ブロックチェーンゲームとは?」「そんなゲーム聞いたことないぞ!」っていう方の参考になっているといいんですが。
ブロックチェーンそのものを知らないという人や、仮想通貨もあんまり詳しくないような人もまだまだ多いでしょう。
ただ、2018年に入ってからの大暴落やその他の問題などが重なって、ある意味では認知度が一気に上がったことは確かですね。
「仮想通貨は終わったな。」と考える人もいるかもしれませんが、新規市場ならトラブルくらい起こりますからね。
問題視されていた取引所の安全性も改善されてきています。
それに2017年の過熱の振り幅が異常なだけであって、仮想通貨市場はまだまだ小規模と言えますし、今後の成長率はまだまだ高いと思います。
ブロックチェーンゲームはこれからも数多くリリースされると思うので、その辺の動向にも注目しながら時代の波に乗り遅れないようにしましょう。
まずはマイクリで体験してみよう!