Google Chromeを愛用し続けてきた私ですが、ここ最近になって非常に高速なウェブブラウザとして「Brave(ブレイブ)」の名をよく聞くようになりました。
Braveは元々仮想通貨のICO(エアドロップ)による資金調達で急成長していますが、ウェブブラウザとしての機能性が優れていることで注目を集めていますね。
なんといってもBraveは広告ブロックが標準搭載された次世代ブラウザなので、余計なデータ通信を削減して高速化を実現しています。
サイト運営者や広告主にとっては、あまり嬉しくない機能に感じるのは無理ないでしょうね。
そこで今回は、誰でもBraveを利用するメリットがあるのか、どれくらい高速で通信量が節約できるのか、安全性に問題がないかなどをまとめて解説していきます。
高速ブラウザ「Brave」とは?
Brave(ブレイブ)とは先程もお伝えしましたが、広告ブロックを標準搭載しているので拡張機能などを利用しなくても高いパフォーマンスを発揮するブラウザです。
Google Chromeが代用しているオープンソースブラウザ「Chromium」は、Braveブラウザのベースにもなっているのが特徴でもありますね。
Chromium(クロミウム)とは、「より安全に」「より速く」「より安定に」を目指すオープンソースのウェブブラウザのこと。
オープンソースとは、ソースコードが一般に公開されていて誰でもソフトウェア開発ができるもの。
Braveはウェブブラウザの高速化だけに限らず、ユーザーのプライバシー保護にも重点を置いて開発されているので、安全性にも非常に力を入れているところもポイントですね。
ブラウザの快適性が向上すれば、それだけユーザーの流動性は高くなっていくことも予想できます。
今まで余計にかかっていた待機時間がなくなれば、その分サイトの閲覧時間などが増えるかもしれませんね。
Braveってどれくらい高速なの?
これは大手ニュースサイトをBraveとChromeで表示させた場合の速度なんですが、どこもBraveの方が速く表示できることがわかりますね。
この結果によるとChromeやSafariよりモバイル版で2~8倍高速に、デスクトップ版でChromeより約2倍高速にBraveなら表示できるようです。
気になる情報が少しでも速く閲覧できるようになることは嬉しいことですよね。
例えば1回表示で2秒短縮することができれば、100回表示で200秒ですから約3分の時間が節約できます。
Braveなら広告の読み込みを自動的にカットできる分、広告をたくさん扱っているウェブサイトなどに対してはその効果も大きいでしょう。
私のブログではGoogle AdSenseの広告を扱っているので、Braveブラウザで表示すると広告ブロックで表示速度は上がる、だがしかし運営者からするとこれは喜べない。笑
ブラウザの環境が良くなることは嬉しいことなんですけど、ここはとても複雑な気持ちになりますね。
広告ブロックで通信量も節約!
アメリカではモバイルでブラウザを利用するとき、広告をダウンロードして表示するデータ通信量が月計算で平均23ドルかかっているようです。
日本円にすると約2,500円になるので、広告を表示するだけでもかなりのお金がかかっていますね。
既存のウェブブラウザでも、拡張機能(アドオン)を利用することで広告をブロックすることは可能です。
ですが、拡張機能だとウェブページの処理と競合する可能性があったり、すべての広告を完全にブロックすることができません。
でもBraveブラウザであれば広告ブロック機能が標準搭載されているので、拡張機能による問題がなくより安全な環境でデータ通信量も抑えることができます。
無制限のデータプランを利用している方は、そこまで通信量に対して意識しないことかもしれませんが、必要な情報だけに対価を支払っていると実感できますね。
Braveのブラウザを使っても安全?
Braveは広告のブロックだけでなく、インターネット上の行動を追跡するトラッカーもブロックしてくれます。
これによって以下のようなウイルスからの感染リスクを低減することができます。
マルウェア
不正かつ有害に動作させる悪意的なソフトウェア・コードの総称
ランサムウェア
利用者のシステムを制限して身代金を要求する不正プログラム
スパイウェア
ユーザー情報を盗み出して外部へ流出させるソフトウェア
これに加えてBraveには、接続環境をできる限り「HTTPS」による暗号化通信(SSL)にアップグレードする機能も備わっています。
サイトの閲覧や個人情報の入力、支払いなどを保護してくれるので、ユーザーを危険からしっかり守ってくれますね。
また、トラッカーをブロックすることで厳重なプライバシー保護も可能にしています。
人気のあるサイトともなると約70ほどのトラッカーが存在していますが、Braveブラウザで同じサイトを閲覧すれば全てをブロックしてくれます。
Braveはこのように安全性も高いことがわかりますね。
高速ブラウザ「Brave」は仮想通貨とも連携!
ウェブブラウザであるBraveは最初の方でもお伝えしましたが、仮想通貨のICO(エアドロップ)で開発費用を調達しています。
そしてこのBraveブラウザと利用できる仮想通貨が、「BAT(Basic Attention Token)」という通貨になります。
既存のブラウザと大きな違いでもありますが、BraveとBATトークンが連携することで以下のようなメリットがあります。
- Brave独自広告を見たユーザーはBATが貰える
- ウェブサイトやYouTuberに対してBATが寄付できる
- サイト運営者などはBATを報酬として受け取れる
つまり、Braveのブラウザを利用するだけで仮想通貨が稼げたり、気になるウェブサイトなどを支援することもできるようになります。
一般的な広告はブロックされますが、Braveが提供する独自広告を表示することは可能なので、ユーザーは簡単にお小遣い稼ぎができるということですね。
ただ、Brave独自広告の提供はまだのようなので、これから利用者が増加していくことで実装される流れになるかと思います。
クリエイターにも還元される仕組み
BATトークンはウェブサイトやYouTuberに毎月寄付することもできるので、運営者はBATを報酬として受け取ることも可能です。
また、広告主はBraveブラウザで収集されたデータを元に自社の広告掲載を最適化できる為、今までよりも大きなメリットがあります。
例えば、Chromeブラウザで拡張機能によって広告ブロックされてしまっていた場合、広告費を回収することができません。
そこでBraveブラウザに専用広告として掲載することで、ユーザー側は見るだけでBATが手に入りますし、広告主側は広告効果が得られますよね。
ウェブサイト運営者は、そうして最適化されたBraveの独自広告を掲載することで、安定した広告収入を獲得することも可能になりますね。
ただ、Brave上で広告を掲載する場合は、広告主が「ユーザー」と「サイト運営者」の両者に報酬を支払い形になります。
広告主側としてはこれが大きなデメリットと言えるでしょう。
Braveが広告収入の仕組みを変える可能性
現在では広告収入の仕組みとして代表的なのがGoogle AdSenseだと思いますが、私も含めて多くのサイト運営者が利用しているサービスです。
ウェブブラウザもGoogle Chromeであったり、検索エンジンもGoogleが大半のウェアを獲得しています。
今やGoogleがインターネット業界を支えていると言っても過言ではありませんね。
ですがユーザーとしての立場から見ると、煩わしい広告を自動的にブロックできる上に安全かつ高速なネットサーフィンができるBraveは魅力的です。
さらに仮想通貨が稼げるという付加価値まであるので、将来的に考えるとウェブブラウザのシェアはBraveに大きく偏るかもしれません。
Chromeなどの従来ブラウザのシェアが低下すれば、広告ブロックによって必然的にAdSense広告などの収益性も大きく低下します。
こうなると今AdSenseだけに頼って収益を獲得している方は、将来的にリスク分散を考えておく必要がありますね。
広告主側にはユーザーとサイト運営者に報酬を支払うデメリットがあると言いましたが、そもそも従来ブラウザの利用者が減ると、それ以上に広告収入の低減リスクが大きくなります。
Braveの利用者数が多くなれば、結果的にこちら側で独自広告を掲載した方が収益が安定するかもしれません。
ただ、そうなればGoogleなども対策してくるでしょうし、現在広告収入を得ている立場の人はその辺の動向が気になるところですね。
高速ブラウザ「Brave」のまとめ
Braveは広告ブロックを搭載した次世代ウェブブラウザで、ユーザー・サイト運営者・広告主の3者にメリットがあります。
ですが現段階では知名度がかなり低くまだまだ認知されていないので、一般的に理解してもらえるようになるかがポイントですね。
仮想通貨自体もまだ発展途上なので、仮想通貨が稼げるといっても抵抗を感じる方も多いでしょうし、Braveは始まって間もないブラウザなので課題もあります。
とはいえ、Braveは高パフォーマンスな機能を備えた高速ブラウザなので、まずはBraveを実際に試されてみるのがいいかと思います!
\Braveを使ってみる/
▼Braveの使い方・設定方法はこちら▼
![次世代ウェブブラウザ「Brave」の使い方や設定方法](https://i0.wp.com/kiniblog.com/wp-content/uploads/2018/06/brave-browser-how-to.png?resize=320%2C180&ssl=1)