このブログを運営してきて、200記事以上のコンテンツを発信してきましたが、今までSSL化(暗号化通信)するのをためらっていました。
ネット上で検索して調べてみると「アクセスが低下した」だったり、「収益が下がった」だったりとあまり良いイメージではない印象だったのが理由です。
ただ一番の理由としては「途中からSSL化すると修正が面倒!」という部分でしたが、今後はSSL化が定着してきますし、メリットもあるので覚悟を決めてブログのSSL化に挑んでみました。
そこで私と同様に最初からではなく、運営の途中からブログをSSL化するという人向けに、行った設定の手順や修正が必要だった作業などについてまとめておきます。
ブログをSSL化するメリット・デメリット
SSLについてはご存じの方も多いと思うので、簡単に説明しておくとブログドメインが「http://~」のものから「https://~」になり、セキュリティが強化されます。
これによって得られるメリットとデメリットは以下の内容になります。
SSL化のメリット
- 基本的に無料で手軽に導入ができる
- セキュリティが強化されて安全性が向上する
- HTTP/2対応ブラウザなら表示速度が速くなる
- Googleからちょっぴり評価されやすくなる
- ブログの信頼性と安心感が高まる
SSL化のデメリット
- 画像・テキストリンクをSSL用に修正が必要(プラグインで対応可)
- SNSボタンのカウントがリセットされる(プラグインで対応可)
- アナリティクスとサーチコンソールの再設定が必要
- ASP登録済みの場合は登録情報の変更が必要
SSL化することのデメリットとしては、やはり「修正に多少時間がかかる」という部分かなと思います。
現在ではブログをSSL対応にした方がメリットも多いので、できることならブログを立ち上げた当初に設定しておくことをおすすめします。
SSL化する前のブログ状況
ブログのSSL化にあたって、これまで運営してきたSSL化前のブログ状況を載せておきますね。
- ブログシステム:ワードプレス
- 独自ドメイン:お名前.com
- レンタルサーバー:エックスサーバー
- ブログの運営期間:約5ヶ月
- SSL化前の記事数:229記事
- 解析ツール:アナリティクス、サーチコンソール
- 利用中のASP:A8.netなど5社とアドセンス
それなりにこのブログも徐々に大きくなってきたので記事数もそこそこありますし、解析ツールやASPの登録数が多いと変更も面倒になりそうです。
私的な一番の不安要素は、「今の正常な状態をそのままSSL化して移行できるか」という部分なんですが、こればっかりは実際にやってみるしかありませんね。
SSL化に伴う設定手順(エックスサーバー)
ここではエックスサーバーを使ったSSL化の設定手順になるので、それ以外のサーバーでは手順や内容が異なるかもしれません。
- 問題が発生した時に対応できるようバックアップを用意しておく
- エックスサーバー内でSSL化の設定に変更する
- SSL設定後はブログに反映されるまで待つ(最大1時間程度)
- ワードプレスの「一般設定」でURLを「https」に変更する
- プラグインで内部リンクをすべてSSL用に変換する
- エックスサーバー内の「.htaccess編集」でリダイレクトの設定をする
- エラーページがないか確認する
- 解析ツールの再設定とASPの登録情報を変更する
- プラグインでSNSのシェアカウントを引き継ぐ
これらの設定方法は「寝ログ様」や「ジュンイチ様」のサイトで、詳しくわかりやすい内容で解説されています。
参考:WordPressをhttpからhttpsにSSL化した全手順まとめ(エックスサーバー環境)
参考:WordPressブログを始めたばかりの今がチャンス!すぐにhttpsサイトにした方がいい訳
私もこちらの情報を参考にSSL化を進めさせて頂いたので、こんなに丁寧に解説されていることに感謝ですね。
「.htaccess編集」は上記の記事内に記載されているコードをコピペするだけですし、内部リンクやシェアカウントはプラグインの導入ですぐに解決します。
あとはSSL化ができなかったページの修正と、解析ツールやASPの設定は今までのブログ情報を元にするので、すべてをイチから設定し直す必要もありません。
地味ながら結構重要なポイント
上記で説明した手順4にあたる部分の「https」にURL変更するところは、ほんの数秒で終わる作業です。
ブログにSSLが反映されてhttpsから始まるURLでアクセスできたら、ワードプレス管理画面メニューの「設定」⇒「一般」から2ヶ所のURLを変更することになります。
ここで「http」⇒「https」にする訳ですが、ちょっとした入力ミスでワードプレスやブログにアクセスできなくなるので、入力の際は以下のことに十分注意して下さい。
「s」の入力は全角や大文字ではなく、必ず半角小文字で入力する
凄く簡単な作業なのでパパッとやってしまうものですが、SSL化の際はできるだけ丁寧かつ慎重に進めていきましょう。
また、内部リンクの変換には「Search Regex」プラグインを使いますが、この変換作業は一度行ってしまうともう元には戻せません。
Search Regexを使うと、以下のように変換するURLを色分けして表示してくれます。
上側が今までのURLリンクで、下側がSSL化した後のURLリンクになるんですが、私の場合は1,700以上のリンクが対象でした。
すべてを確認するのは大変ですが、とにかく変換前と変換後のURLが一言一句間違っていないかを入念に確認しておくことをおすすめします。
SSL化した後の解析ツールの再設定で少し迷った
寝ログ様の記事では、アナリティクスとサーチコンソールの設定も詳しく解説されているので、手順通りに進めていけば基本は問題ないでしょう。
ただ、少し設定の上で迷ってしまう部分があったので私なりにご紹介しておくと、まずはサーチコンソールの「所有権確認」のところです。
「https」から始まるブログURLを再登録すると所有権を確認する必要があり、私の場合は以下のように上手く確認ができませんでした。
この原因は単純な話で以前に所有権を確認した方法ではなく、今回は違った方法で所有権を確認しようとしていたからです。
ここでは「おすすめ方法」を指定していますが、私の場合は「別の方法」内にあるGoogleアナリティクスを使って確認をしていたので、これで簡単に問題解決ができました。
次にアナリティクスから「Search Consoleを調整」する部分があるんですが、ここでは「http」から始まる以前のブログURLが表示され、横に「削除」が表示されています。
ここでは「編集」が表示されるみたいなんですが、「あれ?」ってなったのでちょっと進めるのが不安でしたが、基本的にはこのURLを一旦削除して「https」のURLを再登録すればOKでした。
その他に関しては思っていた以上にエラーなどもなく、比較的スムーズにブログのSSL化ができたので、かなりホッとしています。(エラーに気付いていないだけかも)
アドセンス関連の変更は必要ない
Googleアドセンスを利用されている場合は、「SSL化でURLが変わるから再登録が必要?」だったり、「設置済みの広告は貼り直しが必要?」と不安になりますよね。
結論を言うと、アドセンスに関しては特に何もする必要はありません。
アドセンス広告は基本的に「https」を経由して広告が配信されているので、SSL化しても問題なく広告は表示されます。
広告コードを見てみるとわかりますが、「同期広告」「非同期広告」に関わらず現在では以下の広告コードが採用されています。
“//pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js” |
このように「//」から始まっている広告コードであれば、変更の必要はなくSSL環境でも正常に機能してくれます。
ただ、何年も前のコードを利用している場合は、「http//」のようになっていることがあるので、httpが含まれている際は「s」を加えるかこの部分を削除すれば動作するようになります。
ブログのSSL化を行う際は念のために、広告コードに問題ないか確認しておいた方がいいかもしれませんね。
SSL化によってアドセンス広告が表示されなくなる可能性も考えられるので、その場合はもう一度コードを取得して貼り直してみて下さい。
私のブログの場合は、なぜか記事一覧の広告だけが表示されなくなって、広告を貼り替えたり種類を変えてみてもダメでした。(これは改善の余地がありそう)
まとめ
今回のSSL化の設定によって、ついに私のブログも「保護された通信」デビューを果たすことができました。
今更ながら感がありますが、今までドメインの横にあった「i」マークからすると、やっぱりこっちの方が安心感が全く違いますね。
ブログ運営の途中からのSSL化は結構しんどいイメージでしたが、実際はエラーもなくてかなり簡単だったので、迷われている方は今すぐやる価値はあると思います。
特にエックスサーバーからのSSL設定は誰でもできる簡単な作業なので、これからブログを始められる方にも最適ですし、ぜひ利用されてみてほしいと思います。
▼エックスサーバーの良さとは▼